酒場に戻る頃には、陽は傾き沈みかけていた。「あら、お買い物?」ウィアラが忙しなくディナーの準備をしていた。この国の入国管理をしながら酒場を切り盛りするなんて、余程気遣いが出来て実力のある女性なのだろう。「うん。キッチン、借りてもいい?」「…
のんびりと歩きながら感じた。此処は小さいながらも活気のある国だった。皆生き生きとした表情で働き、豊かな資源に溢れている。自国は…いや、故郷はどうだったろうか。断崖絶壁と森林に囲まれた中、殺伐とした空気が流れていたように思う。死ぬか否かを常に…
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